バカの飛躍。


バカリズム ライブDVD 「科学の進歩」


これは、「面白い」を通り越して、「すばらしい」といいたい。


しかし「バカリズム」とはよく言ったもんである。
ホント、ネタ全体が最高にバカバカしい 笑


バカリズムのネタってそんなに崇高なもんじゃない。
ネタの基本はすごくわかりやすい「あるあるネタ」を題材に持ってきてる。
ただ、わかりやすい題材を更に飛躍させ、一ひねりさせる発想のセンスが抜群で
観てる側の予想を裏切る展開を、軽々とやってのけるのだ。


「DFの高飛びFWの餌食」のサッカー部員だと思っていたのが実は将棋部だった昼ドラのような展開や
「誰がために」の手術を拒否する子供に、手術を受けさせようとする無職の男のような
ありそうな日常が、ちょっとズレてる。
またはありえない非日常に、ちょっとした親近感を覚える。
そんな感じ。


あと、バカリズムの演技の幅と声のトーンは、バカバカしさを感じさせない説得力がある。
バカリズムのセリフはほとんど声を荒げない一定の落ち着きがあるのに、そこにはちゃんと感情があって
バカな事を真面目に演技すればするほど、ネタの面白さがストレートに伝わる。


「科学噺」の助手にタイムマシンを自慢する博士のウザさ
「おれとお前とブラットピット」の気に入った娘をあからさまな嘘を使って口説く必死さ
「贈るほどでもない言葉」の普通のことを感極まりながら生徒に贈る先生の悦のはいり具合。


この3ネタは演技力あっての面白さだなと感じる。


他にも
総合医者」の司会のテンションと悪ふざけ
「にゅーす」の子供のような大人なのか、ホントに子供の遊びなのか
観れば観るほど混沌とするニュースキャスターとADのやりとり
「あの坂をのぼれば」の女風呂へいく為だけの躍動感あるハプニングと、夢オチ見せかけてのまさかの再度夢オチ
「WARUYONO」の徹底して『のう』にこだわる言葉遊び


バカリズムの一見シュールなんだけど、理解できない小難しさがない世界観がとてもバランスよい。


リンドバーグのボーカルの人」や「ブラットピットの友達のオレ」「オレットピット」は
これが言いたいがためにこのネタ考えたんじゃないのかと思わせるくだらなさがいいね。笑


私的には「くさかべさんはナースちゃんにもお熱!」がお気に入り。


「科学ポエム」も全部ツボだった。「クラリネット壊しちゃった」は予想できたけどね 笑


これ観たら、コンビの時のバカリズムが観たくなったなぁ〜。


そんな感じで明日NHKで「笑神降臨」がバカリズムです。


観なくては。