下手さの極み


華倫変 「カリクラ(華倫変倶楽部)」上・下巻


山本直樹繋がりで「華倫変(かりんぺん)」という漫画家を知る。
漫画の評判がなかなか良く、読んでみたいなぁ〜と思っていたら
丁度古本屋で見つけてしまったので早速立ち読み。


・・・うっ。前評判で聞いていたが、想像以上に絵が下手だ 汗


パラパラと読んだ中身は結構興味深かったんだけど、どうしても買うまでに至らず
今度きて、まだあったら買ってみよう。とかいいながらもその後3回見て見ぬ振りした 汗


で、結局3回目はさすがに気になり購入を決意。


そんでもって買って正解。これ、すごくおもしろい。
なんか「上質なギャグ漫画を見た」って感じもする。


内容は短編集で、全巻通して気だるくて叙情的にも関わらず
登場人物の大半はどこかズレてて実際いたら絶対関わるのは御免蒙りたい奴ばかり。
でも、意味の無いコマやセリフの生かしかが巧みで、ただ暗い内容にもギャグだけにもなっていない
常識はずれの暴走男も、ただ流される主体性のない女も「深い意味の無い外し」があるので
読んでていやみが無いし、嫌悪感も感じない。


だからレイプされたり貢がされたりと、むやみに男に振り回される女も
まったくもって同情すら感じない。


そういう洒落にならないネタをギリギリのところで笑わせる事ができるのは、はやりギャグかなと思う。

短編の中で特に気に入ったのが「大林寺先生」と「バナナとアヒル
実は買うきっかけになったのが「バナナとアヒル」の「アナルマジック」
もうね、この一言にやられちゃいました。アナルマジック面白すぎるわ 笑 
あと「大林寺先生」は内容全部が一言で「アホ」でかなり笑える要素がテンポ良くて絶妙。


そんでもって、気になっていた「下手な絵」も内容をきちんと読むと全く気にならないのが驚き。
反対にこの漫画はこの絵じゃないとしっくりこないとさえ感じさせるのは作者の力量なのか?
そしてなぜかこの人の描く女の子が、目が虚ろで隙があって頭悪そ〜な感じでとてもエロく男心をそそる
(と、男でない私が勝手に言ってみる)


もしかしたら今年見た漫画の中で一番好きなんじゃないかと(もうかよ)思う。


機会があれば他の漫画も読んでみたい。


そうそう、そういえば「HUNTER×HUNTER」新刊見ました。
今の時代古本屋に入ってくるの早いですねぇ〜。


キメラ王は力だけでなく知能も優れているんですね。
下手に知能を身に付けて、それが欠点になってしまったりするのかな?
すでに盲目の少女の母性に理解示してしまってるし。
力任せの暴君の方が手がつけられないから、倒しやすいんだろうけど
勧善懲悪じゃないところが、話の展開を期待させられるよね。


明日朝から仕事だけど、これから「松本人志のすべらない話」みよぉ〜