演劇だけどブラウン管で見たんでTV感想。


大人計画 「まとまったお金の唄」


グル魂とかサダヲちゃんとかクドカンドラマとかにキャーキャー言ってるが、大人計画の舞台を観るのは初。
WOWWOWで大人計画の特集してるって聞いて、これを機会に観てみようと知り合いにダビングを頼む。


全体を通しての感想。TVからでも伝わるすげーパワフルさ。観た後ぐったり。
これは実際にみたらたぶん体力奪われてしばらく動けなくなるだろう。
それだけ魅せる側の思いの強さをガンガン感じる舞台。
って、どの劇団もどの舞台もそう思って演じてるんだろーなー。


内容は、大阪万博時代に繰り広げられる家族愛。
ってか、内容についての感想を述べるのは難しいっす 汗


しかし、役者全員ものすごくよかった。
中でもすば抜けていいと思ったのがクドカンと良々。


クドカンの最低でどうしようもない役柄を、あのぶっきらぼうな口調で演じると不思議に憎めない。
クドカンのあの口調は生々しさが無い、もし「人を殺して肉を食らいました」と言われても(こんなセリフは無いよ)
まるで夢物語のようで現実味が全く無いようないい加減さがある。
だからちょっと病んでる被害妄想的な部分も、そんなに嫌悪感を感じることがなくむしろ自然。
そしてその自然すぎる淡々とした暴走さが、じわじわと恐怖へ変わってくる引きも楽しめる。


よしよしのおかんも最高に癒し系だった。
働くことに一生懸命で、おとんが死んでも大好きで
愛するが故に偏った愛情を娘にむけ、しまいにボケておとんが死んだことを思い出す度に泣いて
何より「あんたは幸せだ」と人に言われ、それを素直に受け止め、且その言葉にすら幸せを感じられる。
そんな「日本の愛すべきおかん」をまんま演じていた良々が
登場人物のほとんどが破綻してる中で、上手く物語のバランスを保っていてすごく際立っていた。


つーかこの物語はよしよしが主役だよね?


他の役者さん、伊勢志摩さんの学生運動時代にありがちな偏屈理論を唱える天然暴君とか
バイト君の嵌りまくりジジィ役とか、平岩紙ちゃんのかわいらしさとか、内田滋の打算的乞食くんとか
皆が皆、結構狂った内容なのに明るくてパワーあって、確信の無い未来を感じさせてくれて(笑)すごく楽しかった。


サダヲちゃん、長女役で妹の市川実和子に負けないくらいかわいかったけど
演じ方はまんまサダヲちゃんだったな 笑
つーか、TVの俳優サダヲはかなり異端に見えるけど、こうやって舞台の演技を見ると結構普通
大人計画の役者さんは皆個性強いから目立たないのね、そんなに存在感なかったのがびっくり。



大人計画の舞台はこの他に「キレイ〜神様と待ち合わせした女〜」も撮ってもらったんだけど
なんせパワーありすぎて一気に2本も見れませんでした。汗
なので「キレイ」の観賞&感想はまた後日。



う〜、この顔の昇り竜アトピーどうにかならんかなぁ 悲
このままじゃ「あんた、背中が煤けてるぜ」とか言われるのも時間の問題だわ(そりゃ哭きの龍)