エロ漫画も少女漫画も差し障りの無さは変わらないとか思ってしまう麻痺症状。


山本直樹 「Blue」


結構昔の、相変わらずなエロ短編。
一体何回新装版出せばいいんだ。あ、これ初版だラッキー♪


確かこの「Blue」が有害図書になったんだっけ?エロだけじゃなくドラック扱ってるから?
でも別に特別刺激強い作品でもないと思うんだけどなー。
あ、単なる私が山本の作品見過ぎて慣れただけか。汗


学校の屋上から見る空はこんなに青くて広いのにねー
ふと下を見ると箱の中でのただただぬるま湯の日々。
ドラックのブルーを飲みながら、なんの悪びれも無く行われる密会は
果たして現実か願望か、それとも屋上から飛び降りたフラッシュバックのような箱からの脱出か?


どうだろう?私の高校時代って、ごくごく平凡な引きこもりで自殺願望もなければ、期待も刺激も求めてなかったから
どうもイマイチリアリティーが持てない。まぁ実際「青春寓話」と中表紙にも書いてあるし。
寓話。エロ寓話。おーじゃあ山本直樹の作品も、ホントは残酷なグリム童話と同じで
修正したら、御伽噺になるんじゃないすかね?


それで思い出して脱線するけど、こないだ古本屋でちらっと「ホントは恐いグリル童話」みたら
残酷じゃなくて「ホントはエロいグリム童話」でした。
話のこじつけに無理があったな 汗


なんだろな、山本作品は都合よく少女が股開いてくれんだけど、最終的に損な感じになっちゃってんのは男だよね。
ホントは女の子とやれてらっきーって感じなのに、なんか全然ホントは満たされてない。
あまりにも女の子があっさりしすぎてて、どうも夢物語みたいで、現実に目覚めた後の充実感がない感じ。
ま、それは女の子とのセックスに感情というのが感じられないからなんだろうけどね。


あーでもまだ、山本の描く当時の女の子の体は、やわらかそうで体温ありそう
今の山本の描く女の子は、なんかしなやかなんだけど、体温のないサイボークな感じ。
でもかなりころころ絵柄が変わっていく人だな。見てて飽きないけど。


王子の精子争奪戦の話もあほらしくてよかったけど、付録読みきりの「男筋」がおもしろかった。
体液と発散の繋がりは興味深い、なるほど、犯罪を止める方法は体液排出だ。
よし、犯罪起こす前にとりあえず出せ!



絵夢羅 「Wジュリエット」1〜14巻


いつも漫画を貸してくれる同僚さんじゃない、控えめ漫画好きな同僚さんがなぜか貸してくれた。
内容は、男の子みたいな容姿の女の子糸と、女装して転校してきた男の子真が演劇中心に繰り広げるラブコメ


主人公の男の子が演劇にこだわってる割りに、演劇シーンは淡白だし
皆が絶賛するほどの演技を作品で披露してる訳でないので
これは男装趣味と女装趣味の若い男女が秘密を共有してるうちに恋に落ちた話というわけですね


なるほど、これは糸の男勝りなとこにあこがれ抱いたり、そんな糸をやさしく見守る真に萌えたりと
実際、糸や真と同じくらいの世代が読んで楽しむ内容だね。
私も10代に読んでたら、もっと素直に楽しめたはず。


でも、男勝りの女の子の容姿を、徐々に女らしくしていく過程に無理は無かったと思います。


息抜きに読むにはぴったりな漫画だね。ほのぼの系です。



でも、私は山本直樹も何も考えたくない時にぼぉーっと読みたい漫画なんだよね。
エロシーンはもう風景の一部じゃん。男女間ではきれいでも汚いでもない、別に特別なことでもなし。
極端すぎて笑っちゃうシーンも満載だし、まったく救われないでもなしで
私にとってそんなに少女漫画と大差はない。


エロと恋愛って、どっちも夢か現かってかんじでしょ。
そんなこという私は夢も希望もないかもしれないけど。


そういえば、こないだ懐かしいと思って、ふとあさぎり夕の本を手にとったら
かなりモロ出しなボーイズラブでした 汗 「あいつはヒーロー」も「七色マジック」も好きだったのに 泣


そして、これが現実でしたとさ。汗