町田レンズ。


町田康 「権現の踊り子


丁度いい短さの短編集。


アホだ 笑 
全編通してなんつーくだらなさなんだ。もちろんいい意味でだけど。


やっぱこの人の文体は不気味な生命力があるんだよなー。
生きづらくて、息苦しくて、出口無くて、でも確実にそこに生きている。
いつも町田の小説は、うそ臭い意味不明な非日常にみえて、なんのことはないまんま現代を表してたりして
その現代が町田康にはこの小説のように見えてるんだと思う。


いわゆる町田の小説は「安心しろ、急所は外しておいた」と刀で斬られた状態で話が進行している世界なのね。


死なない程度に斬られて
何?殺さなかっただけ感謝しろとでも言いたいわけ?それがあなたの慈悲であると言い訳?
うっそだぁ〜あんたのそれは、自分が悪者になりたくないだけの偽善からくる自己満足でしょ?
だって自分も自分がかわいいから、それやるもん。よく使う手だもの。
でも実際自分がそうなったらつれーなー、傷いてーよ、死んでないからいてーよ、生きてるからいてーよ
だったらいっそのことスパッと殺してくれた方が楽だったかなぁ〜、でも生きてるしなぁ〜。


と、生殺しでうーんうーん唸ってるのが聞こえてくるような感覚。


そんで一言、この小説の中の言葉「すげぇ虚無」


まーそれにしても相変わらず人を食った展開ですわ。バカにしくさってます。
しかもこれが救いになってないとこが更にすごいな 笑


明日小説あさってこようかなぁ〜



9月にスガさんのアルバムでるわ。買わなきゃ。