小説

しれーーーーーっと

向井秀徳 「厚岸のおかず」 このブログでお馴染みの私の王子様(←これを定着させるつもりは無い)向井のおっさん短編小説。 やっぱおっさんの頭ん中はおもしれーわ。笑 思いが言葉に追いつかない、ライブのトークやインタビューでの言動の支離滅裂さを 簡潔…

そうか、女は精神で生きてるからめんどくさいんだ。

私は未読の小説を本棚に入れない。机の上に置いといて、読んでから本棚に入れるようにしてる。 で、机には常に自分で買ったり、友達から借りたりしてる小説が山済みになっているのだが 机の上に山済みになっている小説は、なんとなく上から読んでいるので 今…

芸術とは、生涯青春です。

岡本太郎 「今日の芸術」 岡本太郎の考える「芸術とは」を説うエッセイ。 とにかく、言葉がストレートに容赦なくがんがん投げられてくる。 「芸術への自由」を、当時の日本の芸術界を時にひにくり、悪態つきながらもわかり易く、丁寧に説明してる。 そうだな…

全力で走って、力尽きました。

フィリップ・K・ディック 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」 ブログ感想では、初の洋書。 内容は8人の火星から逃亡したアンドロイドを追う 賞金稼ぎの警官の葛藤やら共存やら宗教やら人間のエゴやら(と、思う) う〜ん、これは期待しすぎたかな? い…

読者冥利に尽きた。

谷崎 潤一郎 「谷崎潤一郎 犯罪小説集」 これ、ただの犯罪探偵モノじゃなくてすごくおもしろかった。 自分の妄想と幻覚を自分自身で虚言推理してしまう。「柳湯の事件」私立探偵が、ある男に身元を尋ねる。その会話が段々とその男を追い詰めていく「途上」犯…

太宰にときめく。

谷崎潤一郎 「刺青・秘密」 谷崎短編。昔刺青を入れたいと思っていたが、こうも肌が弱いと入れないでよかったなと思う。 刺青って、昔は我慢比べに入れてたっていうけど、やっぱ痛いんだろうな〜熱出るとかいうし。 その苦悶の表情を感じ取りながら墨を入れ…

やっと感想。

夢野久作 「少女地獄」 短編集。もっとおどろおどろしいのかと思ったら、意外に読みやすかったわ。 内容は 虚構癖があり、それによって自分を死へと追い詰めてしまう少女「何んでも無い」 親友を殺した殺人犯とわかっていながら、その殺人犯を愛してしまう女…

あいまいなる甘美

谷崎潤一郎 「春琴抄」 初めての谷崎、読んでびっくり。 かしこまった折り目正しい隙の無い文章、なのにすごい読み易い。 なんか、不思議な感覚だ。 今まで読んだ初期の三島や太宰、美しい文体を書く芥川の作品すらも読んでてこんな感覚はなかった。 一見堅…

町田レンズ。

町田康 「権現の踊り子」 丁度いい短さの短編集。 アホだ 笑 全編通してなんつーくだらなさなんだ。もちろんいい意味でだけど。 やっぱこの人の文体は不気味な生命力があるんだよなー。 生きづらくて、息苦しくて、出口無くて、でも確実にそこに生きている。…

男の「ウフ」ほど気持ち悪いものはない。

江戸川乱歩 「黒蜥蜴」これがかの有名な、美輪さんにキスしたいが為に三島由紀夫が映画共演したっていう黒蜥蜴か と、いうことで。映画はまだ見たこと無いですが 若き日の美しい美輪さんを思い浮かべ、セリフも美輪さんな感じで小説を読んでいくことに。 内…

女は女を嫌いです。

三島2冊感想。 「永すぎた春」 これ、孤島の鬼の後にすぐ読んだから、ほとんど内容が頭に残ってない 汗 大学卒業したら結婚をすると約束した、男と女の結婚までのそれぞれの思いと道のり。 「結婚ってのは、お互いが盛り上がっている時に勢いでしてしまった…

あのぉ〜、犯人わかっちゃったんですけどぉ。

乱歩、2冊。 「妖虫」 美人を狙う「赤サソリ」と名乗る殺人犯を追う、主人公の守と探偵三笠の殺人推理小説。 う〜ん、3ページ目で犯人わかってしもた 汗 この作品は読んでて特に惹かれるものが無かったな。 犯人わかっちゃったし、登場人物に別段魅力も感…

三島ばっかじゃん。

たまりに溜まっていた三島由紀夫の本を一気に3冊読破。 「沈める滝」 男女の互いの感情をさらけ出すような愛仕方が出来ない昇が不感症の女、顕子に出会い その不感症のままを愛そうと、更にその為にダム建設の山奥に篭り人工愛を創りたてようとする。 うむ…

乱歩にずっぽりと。

丸尾末広の漫画に乱歩のパロディが多いと聞いて無償に江戸川乱歩が読みたいと思ったら 偶然友達が短編集を買ったというので貸して貰うことに。 いろんな短編の中で、唯一推理小説でない異彩を放つ「芋虫」 世間から隔離された一つの空間で、体のほとんどを失…