男の「ウフ」ほど気持ち悪いものはない。


江戸川乱歩 「黒蜥蜴」

これがかの有名な、美輪さんにキスしたいが為に三島由紀夫が映画共演したっていう黒蜥蜴か
と、いうことで。映画はまだ見たこと無いですが
若き日の美しい美輪さんを思い浮かべ、セリフも美輪さんな感じで小説を読んでいくことに。


内容は美しき女賊「黒蜥蜴」と探偵「明智小五郎」の恋愛話?かな。


う〜ん、これは美輪さんだわ。もう役どころぴったりって感じで。
読んでると、自然に美しい美輪さんが頭に浮かぶもの。


でも、いまいち黒蜥蜴のキャラが定まってない感じがするし、なんかセリフの言い回しとか自棄に雑な感じもするし
筋骨逞しい拳闘男、潤ちゃんのセリフに「ウフ」という笑い声を入れてたり
その潤ちゃんは「潤ちゃん」のあだ名のままで話が進められたり、相変わらずイキナリ読者に呼びかけたり
明智小五郎がものすごい腕っ節強かったり、黒蜥蜴以上に変装の麗人だったり
大体の内容やトリックの先がよめてしまったりと、突込みどころ満載でしたが
それはそれでそれなりに楽しんで読んでました。


でも黒蜥蜴の怪しい魅力は十分伝わる小説だったと思います。
映画もそのうち観てみたいです。


他一編「湖畔亭事件」
だ〜れのせいでもありゃしな〜い〜みんなおいらが悪いのさ♪
乱歩は鏡ネタ好きですね。読んでて回りくどいかなと思ったけど、結構意外な展開でした。


久々に太宰の小説読みたくなったなぁ〜