漫画が切れないのはいいことです。


由貴 香織里 「ルードヴィッヒ革命 」1,2巻


グリム童話の話に基づいて、女好きで巨乳好きの主人公ルードヴィッヒが嫁探しとして
童話のヒロインと関わっていく話。


かなり童話をひねくれた視点で書き直しているから、ヒロインの全員が全員すごく性格が悪い 笑
読んだことないけど、なんか昔「本当は恐ろしいグリム童話」とか流行りましたよね。あんな感じ。
まぁ、いつの時代も女はしたたかであざといんです。耐えてる振りしてチャンスを狙ってるんです。


シンデレラもわざと靴を落としたんですよ、王子さまに忘れられないように。
第一、舞踏会へ行きたいと願う気持ちを魔法使いとはいえ、人に委ねるだなんて他力本願です。
自分でなんとかせいよ、努力が足りない。


そんな風に感じさせてくれるお話です。


ちなみに、これ読んでて思い出したのが「塩のお姫様」
なんか、王様にこの世で一番大切なものは王様差し置いて塩だと言ったお姫様が城を追い出され
追い出した途端、世の中に塩がなくなり人々は塩飢饉になり苦しみだす。
それを知ったお姫様は人々を救いたいと願い、そのやさしい気持ちに塩の神様が姫に塩の結晶を与え人々を救い
塩の大切さをしった人々や王様は姫に謝罪し、姫は塩のお姫様として皆に称えられましたとさ、という話なんだけど


これ、TVアニメの「アンデルセン物語」に出てくる話で、内容が子供ながらに「塩て/汗」っつって
数あるアンデルセン童話の中でもかなり印象に残る作品だったのね。


つーか、実の父親(王様)差し置いて「塩」が大事というのも
塩と比べられた父ちゃんの姫を城から追い出した心中も察するわ。笑


昔はいろんな童話読んだよなぁ〜
その中で今も昔も不動の一位は「ちびくろサンボ」です。
虎がバターってありえないねーっての。うーん、魅力的 笑



田村 由美 「7SEEDS」1〜9巻


これ、漫画好きの同僚さんに借りた中でいっちばんおもしろいっっ!!!


内容は人類滅亡を防ぐため、春・夏・秋・冬のチームに分けて若くて有能な男女7人を冷凍保存し
滅亡後に目覚めさせ、生き延び子孫を残す
政府プロジェクトに巻き添えになった若者達のサバイバルを描いてるんだけど
それが全く無理の無い、ホントに未来にありそうな内容で読んでてすごいハラハラドキドキ。


ストーリーも5チーム(夏だけAとBチームがある)の状況を心情も含め、すごく丁寧に描いてあるし
なにより人類滅亡後に残された若者達の思いをきれい事にしてないとこがいい。
滅亡により地球生態系がめちゃくちゃになって変な生物がでまくって、食うか食われるかって感じで
白いゴキブリや虫の化け物とかうじゃうじゃでてきて
一応少女漫画ってことで軽く読んでたわらしには、結構「うっ」とくるものがあった 汗


冬のチームが一番切ないね。
人類も滅亡して、唯一残った7人なのに。更にばたばた人が死んで、結局1人ぼっちになっちゃうんだもの。
そして「まだ、生きてなきゃダメですか?」の問いは重い。
ホントに一人になってしまった時の生きる希望は、想像を越えてぞっとする。


夏Aチームの話も救いない。純粋に育てられた子供達が17歳になり、未来への切符をつかむ手段があまりに残酷
大切な人が犠牲になった未来なんて辛いだけだ。絶望を散々知った上で更に絶望の未来に置き去りにされるなんて
彼らが純粋であるが故に、絶望を吸収するその速さたるや、これが今後どう他のチームに影響するか気になる。


そう、これ続きもので、まだまだ話は長そうだ。汗


この本、去年小学館漫画大賞とってるそうな。納得。
田村由美って、うちらが小・中学生の頃にはすでにいた漫画家さんなんだけど
それが今でもこんな面白い作品書いてて、若い漫画家さんに負けないでいるのがうれしいね。


早く続きが読みたい。


最近ちょっと小説離れして漫画ばっか読んでます。

何歳になっても漫画は面白いな♪