欲しがりな私。

ZAZEN BOYS アルバム 「ZAZEN BOYS4」


シングル曲がアルバムに入ってるのって初めてだね。


全曲聞いた一発目。う〜ん、なんだか妙な感覚。
ファンク?テクノ?エレクトロ?ジャズ?
わかるのはおっさん歌が相変わらずラップだということだけだわ 笑


前作以上にリズムのとりにくい曲調で
これは何?ライブで客がリズムにつまずいてる姿をほくそ笑みたいのかおっさん、とか思ってみる。
曲だけならかなりおしゃれな仕上がりだよね。
でもそこにおっさんの歌詞がのって不協和音を起こす。
スタイリッシュに紙一重で土臭さを残しているあたりが今までと変わらないザゼンの持ち味なのかと思う。


しかし、その歌詞も今回はシンプルだったなー。
行間がっつり埋め込んでんだけど、わかり易い言葉の選び方というのか
前半、それほど印象のある言葉を持ち出してないように思うんだけど
これは最後の「Sabaku」に思いを集中させたのかなと感じる。


「Sabaku」は今までのザゼンにない柔らかさを感じて
しかも、向井が歌っている感じがしないくらいかわいらしい声で
あれ?これ他のメンバーに歌わせてんのか?とさえ思ったのだが
何度も聴くとやっぱおっさんがかわいらしく歌っているのである。
この歌だけポンと浮き出た印象は、雑踏の中の孤独感に似てる。


そっからまた始めの「asobi」に戻った時「あ」と思わず言葉を漏らす。


ループして日常。こりゃ「繰り返される諸行は無情」をアルバム全曲で表しやがっていると気付くのである。


だから結局何度も聴いてしまう。
そしてまたまたおっさんにいいなりなわし。


相変わらず色んな意味で裏切ってくれる向井の音の戦略に舌打したくなる。笑


でも、正直もっと「ガツン」と腹に来る爆音が欲しいなと
肉を欲しがる肉食獣なわしの願い。
だからあえてこの言葉を向井に言おう。


「まだまだ、遊び足りない」


まだまだザゼンに対して「停止」できない自分がここにいる。