“らしさ”の精一。

あれ?笑い飯のラストイヤーは来年だったはずなんだけどな?


まぁいいや。とにかく、今年のM-1も魅せてくれたよなぁ。
優勝のパンクブーブーはホントうれしい!おめでとう!!


でも、いいたいことがいっぱいなのは笑い飯
今年の笑い飯は正に私のいう「会場の空気を壊し、掻っ攫っう芸人」であった。
2本目のネタを観て一瞬固まって、その後ずっと続いた感動と恍惚。
いつものいろんな妄想と見解をぼちぼちとほざいてみたいと思います。


とりあえず、その前に「M-1前夜祭」感想オードリーのとこだけ。


M-1でブレイクした芸人の極秘映像」
ナイスミドルの頃の春日の風貌が今と全然違っているのを観て
小杉 「春日、なんかせなあかん思て髪、ただただ立たしてる 笑」
2005年、オードリーに改名。ピンクの長袖を着る春日に今の変貌が。若林のツッコミがきついなー 笑


小杉 「2001年からトータルで観ると、年々しゃべるの減っていってるな春日
    そしたらウケる様になっていってる。 笑
    最初うわ〜ってしゃべってるけど、今は『ウィ』しか言ってない」 


ホントだ 笑


その後も「ボケとツッコミ代えるってすごいよな」と、かなりの賞賛。
最近小杉もボケになってきてると吉田。
小杉 「おれは生粋のツッコミだと思ってる、俺はもう浜田さんみたいだと思ってる!」
吉田 「じゃあ浜田さんみたいなパーマあてろや」 笑



「敗者復活の移動中の映像」
あ〜タクシーの中でネタ合わせしてる。すげ〜これホント観れてうれしい♪
運転手の原田さん、めちゃくちゃ笑ってるじゃん。 笑
選ばれた時に超キャラ抜いてた春日、顔がヤバイ 笑 
若林 「大丈夫?ふわふわしてない?」
春日 「いや〜びっくりしちゃってね」
ホント、選ばれると思ってなかったんだろうな。
選ばれてからタクシー乗るまでかなりバタバタしてたから、移動中にじわじわと実感してくるって感じなのかな?
なんか、春日は緊張というよりもうれしさが隠し切れてない感じだった。


うん、これは貴重なレア映像であった。


他にも、敗者復活移動中のサンドイッチマン富澤の顔がきょどってたり
タカトシの若かりし頃の映像に小杉が「かわいげない」とか言われてたり
とにかくまぁ小杉のコメントが的確でよかったです。


しかし、去年優勝したノンスタよりもオードリー押しだったのがあからさまで
TVって恐いなって思ったりした 汗



あ。「M-1」前の「敗者復活SP」はざっくり観ても見返す気力をなくす内容だったので、無視。



M-1グランプリ 2009」


オープニング。前説、くまだまさしと哲夫のマイケルジャクソン 笑



「ナイツ」 いい間違い自己紹介。
お。やっぱこう観ると去年よりも断然腰が据わっている。
塙のしゃべりは、聞き手が耳を傾けたくなる流暢さと加齢を感じさせる猥褻さがある。 笑
土屋のツッコミも力み過ぎずに、丁寧なんだけど軽快。
そっかー、たまたまかー。イントネーションってちょっと違うと大惨事だね。 
私も気を付けよっと 笑



南海キャンディーズ」 ストーカーに追われる。
いつもの登場ポーズ、すげー舞台に栄える。そうか、こんなにかっこよかったんだ。
ナイツのしゃべくり漫才と比較されちゃったけど
山ちゃんのツッコミフレーズと、しずちゃんの舞台いっぱいに動きまわる姿は確実に面白い。
そんで改めて、山ちゃんは言葉使いが巧みだなと思った。たぶんこの大会で一番の巧さだと思う。
でもコンビとしてみると、コミュニケーションのあるツッコミじゃないくて、置いてけぼりで切ない 笑 
この二人の距離感が一層山ちゃんを引き立ててるのも事実。不思議なコンビ 笑



東京ダイナマイト」 勝利者インタビュー。
この松田の無駄な声のでかさと、ハチミツ二郎のまったりさは相変わらずすげー好きなんだけどなー。
地味な正装に、万人ウケするネタを選んできたんだろうけど
観てると、ベタなボケを繰り出す松田のテンションを
一気にマイナーに持っていってるのはハチミツ二郎のツッコミなんだよな。
テンポと間に妙な空間が観てる人のタイミングをズラす。
この不安させる感じが填まる人には填まるんだろうけど、どうでしょう?
松田の歌の上手さに「なにこの声の良さ〜〜笑」としきりにツッコんでた 笑



「ハリセンボン」 煮物をお隣さんへお裾分けする。
緊張してる春菜〜〜〜笑 それからちょっと勇み足になっちゃってたな。
ネタに散りばめられた毒っぽさを春菜は中和するんだよね〜
なんかすげー癒し系なのな、春菜。 笑 存在感ありあり。
そんな中で、はるなはアングラが似合う。笑



笑い飯」 鳥人
紳介、100点かよ 笑 
まるで数年のくすぶりを一気に消し去るかのような笑い飯らしい「真面目にふざけまくった」ネタだった♪ 
頭が鳥で身体が人間という唐突な発想の力術から、
人を小バカにしたような哲夫のボケ、それにツッコミつつもすぐ便乗する西田のあざとさ
ただただ低次元でアホな、しょうもない競い合いの中
脱線してるようで一貫したネタ運びと練り込まれたワード。
鳥進一からの「頭が鳥で身体が森進一」「森進一の頭は新沼謙二の身体へ」「新沼は鳥の胴体」の件は
私の頭でレピッシュの「胡蝶の夢」が鳴りだしちゃったよ 笑 
で、そこからの「手羽進一」は見事なオチだったな。
うん、まさに笑い飯の真骨頂でずっと楽しい漫才だった。
でも、私の中では悪ふざけの爆発力があった「マリリンモンローのハッピーバースディ」は越さなかったな。
それでも、観た後一切身にならないのに、すごい得した気分になっちゃってるのは一体なんなんだ?笑
しかも、これが今大会で笑い飯が主役になる序章だったりする。



「ハライチ」 犬を飼いたい。
M-1のやーつ。に仕上げてきたのか、思ってたよりもM-1向けのネタだった。
淡々とボケフレーズを放つ岩井に、必死に切り返す澤部がだんだんと最後の目掛け勢いづいてきて面白かった。
あと二人共M-1にあこがれてたといいつつも、気負ってないまんま普段の服装だったのがいいね。
冒頭の「犬飼いたい」までのブラックさと、「ふしだらなペット」のジェスチャーがあからさまで客がざわめいてた 笑
でも来年も充分決勝行ける実力だと思う。「笑い飯さん優勝なんで」っていう余裕もあるし。
つーか、コンビ名が地名の名前に「なるほどぉっ!」(しずちゃんのように)



モンスターエンジン」夫婦の会話。
ネタも手堅いし上手いんだけどなー。
前回と比べると可も不可もなくインパクトに欠ける。
西森が西森自身で嫁の役やったのがかえって普通になっちゃったんじゃね?
だって、カウス師匠がいう色気たっぷりでの西森嫁を想像したらかなり笑えたもん。
それでも家の裏の坂すべりながら「平日はちゃんと働いております。ご心配なく!!」と言え。にわろた 笑
後、迂闊にも西森のセーラー服を想像してしまった 汗
西森おもろい。だからこそなんか今回はもったいなかったな。



パンクブーブー」 ご近所トラブル。 
迷惑を訴える、お前がメーワクじゃん。笑 
ネタ運びのテンポが、観てる側に丁度良い速度で、初出場なのに安定感あるやりとりだった。
全体通して正統派なんだけど、ボケ佐藤のふざけ度合いが適度にネタから逸脱してて、
そのおちょくられ感が軽くイラッとくるのが良いね。
あとツッコミ黒瀬が地味にきちんと演技してる箇所があったのが地味にウケた。笑
いやー「わんぱく工事現場」いいな〜。
つーか、どんだけ「万引き主婦」っつーワードが好きなんだよ。笑
あと、松ちゃんはちゃんと感想言ったれよ 汗



敗者復活「ノンスタイル」 漫画の決め台詞が言いたい。
あ〜巧い〜!前回よりも断然好き。
去年感じなかったノンスタのすごさを今回は実感しまくっちゃったよ。
去年やってた石田の太もも打ちを封印したから、ネタの流れが頭に一層素直に入ってくる。
王者でありながら、この向上と進化はすごいね。
「俺に勝とうなんて、100年早いんだよ」の使い古されたセリフのチョイスと
それを要所要所でどんどん価値の無いものにしていくのがわかり易くていいね。笑
タイミングとテンポが滑らかな石田の動きも面白い。
井上には、もっとかっこつけてほしいなぁ〜 笑




決勝


ノンスタイル」 時代劇の決め台詞が言いたい。
・・・・あれ?これ一本目のネタと題材似てんじゃね? 汗 「決め台詞シリーズ」とかあるんかな?
冒頭の「それでは言っていただきましょう」の曲紹介のような件はおもしろかったけど
それからの決め台詞の消化はちょっと単調になってるかなぁ。
しかし、井上のセリフぎりぎりに入ってくる石田のボケが絶妙なタイミングなんだよなぁ。
なんつーんだろ、コンマ一秒をいとも簡単にスルスルッと入り込んでくる感じ。
あんまりにも軽快すぎてその技術のすごさがわかりずらいんだろうな、きっと 汗
でもこうして2本通して観て、石田の太もも打ちはホントいらんなと思った。



パンクブーブー」 陶芸家の弟子になりたい。
お。これ前に観たのよりももっと佐藤のうざさに磨きがかかっている。笑
佐藤がどんどん土足で入っていって、それを黒瀬が必死にもがいて止めるんだけど結局進入を許してしまっている。笑
このネタ、目上の人に対する心の声がまんま言葉になっちゃった感じで
失礼な奴と思いながらも、佐藤の遠慮の無さがちょっと羨ましく思えたりもする 汗
「先生の作った皿が、マジツボなんです」巧いな。
私の好きな「手をついて謝る」もやってくれたし、すごい満足。
漫才の純度が今回のM-1の中で一番高いんじゃなかろか?優勝も納得。



笑い飯」 チンポジ(笑)
丁度仕事休憩中に観れて、「へぇ〜決勝でこれやるんだ」と思って「ん?確かこのあとって・・・」
え!?まさかやるの?M-1でしかも決勝でま、マジで!?


チンポジっちゃうんですか!!!?」 


職場で声に出して言いそうになってしまった。 汗


で、ホントに「チンポジ」やっちゃった。 笑


しかもネタの流れが荒い。笑 
なんか、他にやるネタあったんだけど、直前でこのネタに切り替えたようなおざなり感があった。
でも、1本目のネタの気合とあまりにも落差があって「あ〜、これ、遊んだなー笑い飯」って思った。笑
笑い飯はこの短時間に「鳥人」で大爆笑と絶賛の盛り上がりを見せ
チンポジ」で下世話などよめきと戸惑いを審査員と観客(もちろんTV視聴者も含む)に与えた。


これは8年連続決勝進出の笑い飯だからこそできたネタだと思う。
笑い飯だって8年M-1に出てる以上、今回のネタが観る側にどう取られるか充分わかってたと思うし
それをわかった上で敢えてもって来た笑い飯の「らしさの根本」を今回改めて見せ付けられたような気がした。
それはとても純粋で無垢な「らしさ」だった。


きっと、笑い飯M-1に取り憑かれたようにみせて、M-1笑い飯に取り憑かれたのかもしれない。
やっぱ8年連続決勝進出は驚異的だよ。それを笑い飯はいとも簡単にやってのけてる。
私は、そんな笑い飯の優勝にこだわってないけど、優勝したら素直にうれしい。
でもなー、だったら2005年に優勝して欲しかったと思っちゃうんだよねー。
だってあの悪ふざけの「マリリンモンロー」で優勝してたら、それこそすごい笑い飯らしいなって思うんだよね。
そう考えると、今回まかり間違って「チンポジ」で優勝しちゃったら、
それはそれで笑い飯らしいふざけた優勝だったかもしれない。 笑
でも今年は散々「ラストイヤー」を煽っていたから
その中での優勝は笑い飯にとってなんの特にもならなかったような気がするな。
言い方悪いが、今回最終審査で紳助と松ちゃんに自分たちを選ばせなかった笑い飯はホントの意味で芸人かも?


つーか、まさか自分が「チンチンのポジション」で感動する日が来るとは思ってなかった 笑


かっこよかった。笑い飯