焦がれる。


恋の罪


園子温の映画は初。
そういや、18禁映画をスクリーンで観るのも初。
こういう映画の18禁って、一体どんなもんなのかなと思いながら観たんだけど
これがもう思った以上に18禁で、最初の数十分「マジで!?」を心で連呼して観ていた 汗



内容は、実際の事件を元に描いた
怪奇殺人事件を追ってる女刑事と、事件に絡んでる二人の売春婦が
埋める事の出来ない女の性に溺れながら、居場所を求め彷徨う破滅と開放。


あーでも、女刑事の和子の場合、幸せ持て余して性に溺れた感じかな。


うむ。観てる最中はタイトルの「恋」の部分を全く感じなかったけど
観終わった後、その「恋」が何たるかがちょっとわかった気がする。
「恋」は「盲目」であり、時に「焦がれ」たり、なりふり構わず激しく欲し、感情を狂わせ理性を失う姿は
正に微熱に浮かれた「恋の病」


たぶん、いずみと美津子は、手の施しようもなくその病を拗らせてしまった。


そう、「バカにつける薬はない」程に。


しかし、夫に従順でいられるほどバカにもなりきれず
付け込まれ、誘惑に負け、外れた箍の直し方も知らない無知ないずみが墮ちていく様は
あまりにも典型的で、観ていて「でしょうね」としか思わなかった。 汗


私はこういう映画に、なんら憧れも共感もない。
ただ、哀れみと自分の中にある理性を確認してホッとするだけ。


そして、つくづく。私はいろんなことに女を放棄してるなとも思ったりする。 汗


つーか、観ていて思ったんだが、いずみは夫と一回もSEXしないで結婚したのかな?
結婚するまではプラトニックなお付き合いって時代でもなさそうだし
一切自分に手を出さない男と、なんの疑いもなしに結婚できる信頼性を
いずみはこの夫のどの辺に感じたんだろ?
まぁ、感じれなかったから、いずみが堕ちていったんだけども 汗


だってさー、この旦那、売れっ子作家なんだけど
「鉄は熱いうちに打てといわんばかりに」だよ? なんかもう、二流の匂いしかしないんだけど 笑
すでに私の中の今年の流行語大賞候補。日常でがんがんこのセリフ使おー♪


そういえば、笑っちゃう箇所いっぱいあったなー
吹っ切れるたびにどんどんいずみの声が大きくなるにつれ
スーパーで売ってる試食のウインナ―もだんだん大きくなって、最後のほうはフランクフルト大になってたり
スーパーで男の子に「私も食べて!」と大声でいったり、売春交渉したり
水野美紀が脱ぎ損だったり、アンジャッシュ児嶋が役得だったリ 笑


中でも私がすげー好きだったのが
いずみが全裸で実演販売の練習するシーン。これがまだやるかってくらい、とにかくしつこくて笑える
あれ観て、神楽坂恵大好きになったわ 笑


後、やっぱ見所の一つである、美津子と、美津子の母志津のやりとりは必見。
いやいや、大方斐紗子すばらしい!この場面を観るだけでもこの映画にお金払う価値はある!!


役者と言えば、売春斡旋するカオル役の男の子の笑い方が
平野耕太の描く絵にそっくりだったな。新人さんかな?
あーあと、アンジャッシュの児嶋。
これが中々演技巧いのよ。でも、それがすごいツボに入っちゃって
画面に児嶋が映るたび、おもしろくて笑い堪えるの必死だった 笑


もー18禁映画観てニヤニヤしてんの、端からみたらやばいってー 泣笑


と言うわけで、映画終わった後速攻立ち上がり、一心不乱に出口に向かいました。 汗
んー久々映画観て充実。やっぱ乾燥してるとウイルスが感染しやすいんだな。保湿保湿っと。


実はこの映画が上映されると知った数日前
同僚さんから「冷たい熱帯魚」のDVDを借りていた。
この作品、TVの映画紹介観てすごく観たいなと思った作品だったんだけど、
残念ながらこっちに来なかったんだよね 泣
で、どっちを先に観ようか迷ったんだけど、「恋の罪」は上映期間短かったから先にこっち観ました。
そして、4月初めに同監督の「ヒミズ」も来るというので
その前に「冷たい熱帯魚」観ようと思ってます。でんでん最優秀助演男優賞だし、黒沢あすかでてるし。
なんか、何気に園子温祭だね。


おっと、その前に箸休めで「アジョシ」観よー。